社会不安障害(SAD・社交不安障害・あがり症・対人恐怖症)とは?

社交不安障害(別名社交不安障害(SAD))は、人前で注目が集まるような状況で、強い不安や恐怖、緊張を感じる、人と接したりする場面で極端に強い不安を感じる、何か失敗して自分が恥をかくのではないかという心配や強い不安・恐怖するなどの症状がある病気です。

症状はさまざまですが、共通するのは、「人からどう思われるかということが過剰に気になってしまう病気」だということです。

社会恐怖とも呼ばれ、日本では、あがり症、対人恐怖症、赤面恐怖症ともいわれていました。

社会不安障害( SAD・社交不安障害・あがり症・対人恐怖症 )は性格の問題?

これまであがり症や赤面恐怖、また対人恐怖など性格の問題と混同される場合もあり、「気の持ちよう」「性格の問題」とされることもありました。

しかし、現在では、10人に1-2人がかかるともいわれており、その程度が大きくなると社会生活にも支障をきたすようになる、れっきとした障害です。

社会不安障害( SAD・社交不安障害・あがり症・対人恐怖症 )とシャイの違い


内向的、外向的という言葉があるように、世の中には社交的な方もいれば、シャイな人・人見知りな人もいます。

ですから、病気ではない人においても、多くの人の前でスピーチをするなど、人前で何か行為をしようとすることで、あがってしまったというようなことはあると思います。

職場や学校での周囲の人とかかわることに神経質になったり、不安を感じ内気になったり臆病になったりすることは誰でも経験するもので、それだからといって病気とは言えません。

研究でも、人口の約40%の人は恥ずかしいという不安の気持ちを常に持っているという結果も出ています。

社会不安障害の場合の考え方

しかし、社交不安障害と診断される人は、「不安」症状が普通と比べて顕著で持続的という点が特徴にあります。

職場や学校、人間関係が発生する社会での交際の場・対人場面・人前や観衆の前で、話す発表するなど何らかの行為をする事があると思います。

社交不安障害の人はそんな時に、「うまく話せるか」「悪い評価をされないか」「自分の話がその場の雰囲気を損ねたりしないか」「他人にじろじろ見られているのではないか」などと考え過ぎてしまいます。

その為、心配で不安になってしまい、人前で恥をかいたり、恥ずかしい思いをすることに強い不安や緊張、苦痛が伴い、怖れすぎてしまいます。

社会不安障害の場合の緊張症状

結果、極度の緊張とストレスと共に、震え、赤面、大量の汗、動悸、吐き気といった身体症状があらわれます。

過剰に「失敗したらどうしよう」、「恥をかいたらどうしよう」という思いにから、次第にそのような社会的状況や場面を避け日常生活の支障をきたす病気です。