人前での発表など緊張対策・当日編1緊張を隠さず言う
緊張とうまく付き合う方法の一つ目は、 出来るだけ緊張をオープンにし、緊張を極端に隠そうとしない事です。緊張する事はごく普通の反応なので、「緊張してはいけない」「絶対に隠し通さなければならない」と思う必要はありません。
「緊張していることがばれてもいい、相手にわかってしまってもいい」と思えるようになると、不安は和らいでいきます。
緊張を隠そうとすると、ますます緊張するため、あがっていることをあえてさらけだします。「あがっていますが…」「緊張していてうまく話せないかもしれませんが…」といった言い訳を前置きして話すと不安は和らぎます。
人前での発表など緊張対策・当日編2 自分以外に注意を向けることで、緊張とうまく付き合う
緊張とうまく付き合う方法の二つ目は 、自分でなくほかに意識を向けることです。周りからどう見えているのかという自意識が過剰になると不安になり、誰でも緊張してしまいます。
緊張しやすい人は特に、不安や緊張を隠そうと自分の体の反応やイメージに注意を向けすぎてしまいがちです。しかし、自分のことばかりを意識するのではなく、他の物事に意識を向けることで、不安や緊張を和らげることができます。
対策としては、目の前にあるものや人の観察を画家になったようなつもりでやり、細かいところまで観察をし、注意を自分以外に向けたり、人の話を聞いて要約してみることです。要約をすることで普段よりじっくり話を聞かなければならなくなる事で注意が自分以外に向きます。
また、別記事では日常できるトレーニング方法も紹介しているので興味がある方はチェックしてみてください。
人前での発表など緊張対策・当日編3 緊張に対する意識を変える
緊張とうまく付き合う方法の三つ目は 、 人前で緊張するのは自然であり正常であると緊張に対する認知を変えることです。
人前での緊張に困っているあがり症の方は、緊張することは恥、悪い事と考えていることが多く、この認知は悪循環を形成するものになります。
緊張は人間にもともと備わっている自然な反応で、必要なもののため、ゼロにできないものです。そのため緊張を、ゼロにしようと努力してもうまくいかないことが当然で、結果なおさら自分の緊張への意識や注目が強くなります。
すると、コントロールできない緊張の感覚が刺激されてしまい、単なる一般的な緊張が不安や恐怖に発展し異常なものとなります。
人間の意識は、注目した物事を強く感じるようになるため、緊張への注目は不安を余計に強くします。このような悪循環が成立していまうので、緊張に対する意識をして当たり前のものととらえることがうまく付き合う方法です。
緊張すること自体はコントロールできないので、コントロールできないものをコントロールして隠そうとしても、ますます焦り余計不安になります。
コントロールできないものは「コントロールできないもの」という理解することが、逆にコントロール感覚をもたらすので隠せないものは隠さないことがコントロール感覚を高めるという認識が大切です。
心理学の実験でも明らかになっていますが、緊張でパフォーマンスを上げる人と、過剰な緊張でパフォーマンスが下がる人とでの違いは何かというと、緊張に対する認知が違うという事です。つまり、緊張でパフォーマンスが上がった人は「緊張は当然のものであり、何ら異常ではないもの」と認知していた。一方、あがり症(社会不安障害)で緊張が過剰になりパフォーマンスが下がってしまう人は「緊張は異常であり、無くさなければならないもの」と認知していたという結果も出ています。
人前での発表など緊張対策・当日編4 ストレッチをする
緊張とうまく付き合う方法の四つ目は 、 心の持ちようだけでなく、体の使い方も重要で、あがっているときは呼吸が乱れたり、力が入ってしまう事により、吸う息が強調されたり、肩もすくみがちになります。
冷静さを取り戻すには、相撲のしこふみをやってみたり、スクワットをやってみたり、体を動かしてリラックスの状態を意識的につくるとよいです。
また、手は脳や全身とも連動していて手の緊張が和らぐと心もリラックスできます。つまり、緊張すると手にも余計な力が入るので、手首を縦や横にぶらぶらさせる、手のひらをグーッと反らす、指と指の間を広げるといった動作を、息を吐きながら繰り返しましょう。
これらの動作を緊張した場合だけでなく、日頃から続ける事であがりにくい自分につながります。
人前での発表など緊張対策・当日編5 腹式呼吸で話す
緊張とうまく付き合う方法の五つ目は 、 腹式呼吸です。口から息をゆっくり長く吐きながら下腹を凹ませ肛門を締め、鼻から息を吸うときに下腹を膨らませ緩める。リラックス効果もあり、呼吸を意識することで意識をそちらに向けることができます。
人前での発表など緊張対策・当日編6 話や相手に集中する
緊張とうまく付き合う方法の六つ目は 、 注意を自分の緊張から相手にシフトする事で、緊張をしないことを目指すのではなく、緊張しつつ必要な行動が出来ることを目指すです。
人前での緊張で困っているあがり症(社会不安障害)の人は、あがらずに話したいという気持ちが強すぎて、あがりの事ばかりに意識が行ってしまったり、常に自分がどう見られているのかという事を気にし、自分の緊張状態や不安反応に注意を向け結果ますますあがってしまうという悪循環に陥っています。
その為、相手ではなく自分がどう見られているかという点に注意が向いているので、相手そのものに関心を持つという事や相手そのものに注意を向けるという事ができなくなってしまっていたり、薄くなってしまっています。
相手に注意をシフトするということは、誠実に相手と向き合い、聞いてくれている人たちに集中し、自分がきちんとやれているかではなく、聴いてくれている人たちに伝えるべきことを理解してもらう最大限の努力を払えているかということに集中するという事です。
赤面しながらでも、しどろもどろでも、声や手が震えながらでも、とにかく誠実に伝えることに集中し続ける努力をし、緊張しながらでいいので、伝えることに注意を向け続けるのが注意のシフトです。
逆を言えば私がみんなに見られているという意識ではあがってしまうので、私がみんなをみていると意識し、「あがらないように話さなきゃ」と思いながら話すのではなくて、話す内容や話す目的に集中して、とにかく聞いてくださるみなさんに”伝える”ことに気持ちを傾けることです。
伝える気持ちが強まるほど、自分が「見ている」意識になります。相手の反応もきちんと見ることが必要になるので、見られている意識から脱して、自分がまさに周囲を見る側に回れます。
あがらないようにと思ってもあがってしまうことは分かっているので、「あがってもオッケー」と割り切って、気持ちの持っていきどころは「話す内容や話す目的」に集中するようにします。
逆に自分より相手に集中できるようになると、自分の話が伝わっているか、気持ちよく聞いてもらえているかなど、相手の様子を優先的に考えれるようになるためあがらずにすみます。
人前での発表など緊張対策・当日編7 周りの評価を気にしない
緊張とうまく付き合う方法の七つ目は 、 周りの目を気にしないという事です。これが一番難しい部分だと思いますが、周りの目や評価を気にしすぎると、プレッシャーにつながり、それがあがり症の原因となってしまいます。
この一番難しいポイントを解消するためにはここまで上げた内容と日頃のトレーニングが大切になってきますので、また別記事でも書いていますのでチェックしてみてください。