緊張の原理 動物がもともと備えている防衛本能

実はあがること(緊張)は、 危険が訪れた時に自分の身を守るために起こる動物にもともと備わっている防衛本能(身体反応)です。なので、脳が正常に働いている証拠でもあり、ほとんどの人はプレゼンなどの場面であがっています。

相手の動きに素早く反応する、血液をより体に送るために心臓がどきどきする、身を守るために筋肉が収縮して体が硬くなる、逃げるために汗をかくなど動物がもともと持つ自然本能です。

このように緊張反応は本来自分の身を守るためのもので、不安や恐怖による警戒心とうまく付き合ってきたからこそ、人類は長く生き延びてこられたといわれています。

このように早口になってしまうのはその場から早く逃れたいと思うためにおこるもの、頭が真っ白になってしまうのは、目の前の獲物や敵に集中するために備わった自然本能だとわかると思います。

それと同様に精神面が傷つけられるかもしれないなどと感じるなどの問題が起きた時も脳はあがりという防御機能を働かせます。

優位になり、筋肉が緊張して震えたり、顔が赤くなったり、心臓がドキドキしたり、汗をかいたりと、体に反応が表れます。個人差はありますが、どんな人でも不安を感じることはありますし、まったく緊張していないように見える人でも手に汗をかいていたりするものです。

緊張の原理 ノルアドレナリンと交感神経


人間の脳は生命維持のための防御機能が備えられているため、強い不安や恐怖を感じると危険を察知したときに、ノルアドレナリンという物質が血液中に放出されます。

心や体が張り詰めた状態である緊張には自律神経のバランスがかかわっています。普段は交感神経と副交感神経が適度なバランスで働いています。

しかし、不安を感じると脳の防御システムが生命を守ろうと、交感神経が活性化させ、心拍数が上がり血圧が上昇し、心臓がどきどきしたり、汗が出たり、体が震えたりなどの反応という形で作動します。

緊張の原理 日本人はあがり症になりやすい

日本には、1足並みをそろえる、敷かれたレールなど、小さい頃からルールとして「集団行動」を意識することが多くあり、ほかの人と違う行動をして除外されてしまわないように周りと一緒という事を教えられたり常に意識して生活する傾向になります。

こういったことから違ったことをしてはいけないというプレッシャーから日本人は緊張を感じる場面が多くなるといわれています。

2恥の文化があり、小さな失敗でも避けようとする傾向があるため、さらにプレッシャーや緊張がかかってしまうという環境にあります。

緊張の原理 あがり症(社会不安障害)の人の場合

あがり症(社会不安障害)の人の場合は、上記で説明した内容が極端で反応が強く出てしまいます。

その為、あがり症は社会不安障害というれっきとした障害に該当されており、スキルや経験ではなく脳の問題になるため、話し方教室などでいわれるような場数を踏めば治るというものでもなく、改善を求める場合は対策が必要となります。

今後の記事ではそれらの内容を書いていきます。